中小企業診断士ってどんな資格？
中小企業診断士は、日本における唯一の国家資格の経営コンサルタント資格です。
この資格を持っている人は、会社の中で経営や企画の仕事をしたり、コンサルタントとして独立して働いたりすることができます。
試験では、経営の基本・お金の流れ・マーケティングなど、ビジネスに必要な知識を幅広く必要とするため、「将来は経営者になりたい」「ビジネスに強くなりたい」「マネジメントを学びたい」という人にも人気の資格です。
中小企業診断士の資格取得方法
受験資格
特になし。
受験方法
全国の指定された会場にて受験
出題内容
【一次試験（筆記試験）】
- 経済学・経済政策
- 財務・会計
- 企業経営理論
- 運営管理（オペレーション・マネジメント）
- 経営法務
- 経営情報システム
- 中小企業経営・中小企業政策
※但し以下の場合は免除。
・他の国家試験の合格者等（「中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則」（以下「登録等規則」という。）第41条第1項の規定に基づく。）
・令和3年度又は令和4年度の第1次試験の一部の科目に合格した者（「登録等規則」第41条第2項の規定に基づく。）
【二次試験（筆記試験と面接試験）】
中小企業の診断及び助言に関する実務の事例について、短答式又は論文式による筆記試験を行い、当該筆記試験において相当の成績を得た者について口述試験を行う。
出典：令和5年度の中小企業診断士試験について
合格基準
- 【一次試験】
総得点の60％以上、かつすべての科目で40点以上であること、目合格は、各科目の得点が満点の60％以上であることが基準となります。
- 【二次試験】
筆記試験における総点数の60%以上で、かつ1科目でも満点の40%未満がなく、口述試験における評定が60%以上が合格基準となります。
難易度・合格率は？
令和6年度の試験結果は1次試験の合格率が27.5%、2次試験の合格率が18.7%、2つの試験を合わせた合格率は5.1%とかなり難易度の高い試験といえます。
中小企業診断士取得までの勉強時間は1,000時間といわれており、科目も多いため、独学では難しい試験で、受験者の大半が社会人で学生で試験を受ける人は全体の３%ほどとなっています。
出典：中小企業診断HP「中小企業診断士試験 申込者数・合格率等の推移」より抜粋
中小企業診断士の資格取得メリット
中小企業診断士になるためには、会計や経営のしくみ、生産やお店の運営、IT、中小企業の制度など、ビジネスに関する幅広い知識が必要です。
この資格は日本で唯一の「経営コンサルタント」の国家資格で、合格するのがとても難しいことで知られています。だからこそ、資格を持っていることは「経営に関する知識がしっかりある」という信頼の証になります。独立してコンサルタントとして働くときにも、大きな強みになります。
また、企業の中でも経営企画や専門的な仕事を任されることが多く、キャリアアップを目指す人にも人気です。最近では、社員のマネジメント力や経営感覚を高めるために、この資格の勉強をすすめる会社も増えています。
中小企業診断士を活かせる仕事
中小企業診断士の資格を持っていると、会社の経営やビジネスに関わるさまざまな仕事で活かすことができます。
- 経営コンサルタント：企業の経営課題を分析して、改善策をアドバイスする
- 中小企業診断士：企業の経営についてアドバイスをする“経営の専門家”
- 経営企画担当：会社の経営戦略や方針を立てる仕事
- 金融機関職員（銀行・信用金庫など）：企業の経営支援や融資判断に関わる仕事
- マーケティング担当：商品やサービスの売れ方・宣伝を考える仕事 など
